アーバンデータチャレンジ2020プロジェクト


アーバンデータチャレンジとは?

地域課題の解決を目的に、主に地方自治体を中心とする公共データを活用したデータ活用型コミュニティづくりと一般参加を伴う作品コンテストの2つのパートで構成されています。前者は2014-2018年の5年間に「地域拠点」と称して,各都道府県単位から1つづつ活動の核となる場を作りながら、地理空間情報の流通や利活用を日本各地で促進する活動を行ってきました。後者についても毎年、広く募集を行い、地域課題解決に資する優良な作品を表彰する取組を行っています。「竹田空き地戦略本部」の取り組みはアーバンデータチャレンジ 大分のプロジェクトとして、取り組みを進めています。


株式会社地域科学研究所と大分大学工学部の共同研究プロジェクトにより、結成された「竹田空き地戦略本部」では、人口減少が進む人口2万人の地方都市である竹田市における中心市街地の課題解決を目的に、公共データを活用したデータ活用型コミュニティづくりの活動を行っています。私たちのプロジェクトでは、下記の課題解決をテーマにしています。

【課題】

〇中心市街地に空き家、空き地も増え続け、これから20年、30年を見据えた時に、景観が荒廃していく可能性が高い。

〇城下町特有の区割りにより、各世帯の敷地が狭く、浄化槽等環境配慮があまりできていない。(住環境が良くない)

〇高齢化が進み、世代間コミュニケーションが減ってきている。

〇中心部への住み替えが進んでいない。

これらの課題に対して、私たちは、竹田市中心市街地のエリアの強み、弱みを整理し、そこから竹田の城下町らしさ(アイデンティティ)はなにか?コンセプトとなる特徴について、ディスカッションを行っていきました。

竹田の城下町エリアは、周辺部の農村地帯の商業地として昭和の時代に発展した町です。歴史的背景がアイデンティティとなり、400年続いてきた城下町エリアをいかに暮らしやすく持続させることができるのか?持続可能性についての指標が一つの目標となるのではないかという議論が進んでいきました。

竹田の城下町エリアは、昭和の初期にかけて増加してきた人口需要に対して、敷き詰めるように家が建っています。現代においては、住居密度が高いため、空き家の増加が景観を損ねることや、浄化槽が設置しづらいなどといった弊害が増えてきています。竹田市の移住政策等によりアーティスト等が多く移住し、ギャラリースペースや、新たに空き家を利用した魅力的なゲストハウスやイタリアンレストランもできています。しかし、今後、さらに人口減少が進むと、荒廃する家も増え、ゴーストタウンのような風景になるというリスクもあります。

ディスカッションではこのリスクに対して、空き家を活用するだけでなく、積極的に空地を使い、緑地化等の活用をすることで景観を今よりもよくすることができるのではなか?というアイディアが生まれました。

インフラの観点では、中心市街地の城下町エリアは、浄化槽の整備率が低く、汚水が川に流れているという課題もあり、緑地化する際に、地中に浄化槽を埋め共同浄化槽とすることで、浄化槽の普及を推進することもできるのでは?という意見もでてきました。城下町の持続的な発展という目標を緑地化により実現するというコンセプトになっていきました。

このコンセプトを実証していくために、竹田市にも協力いただき、GISデータ等を提供いただき、課題の見える化から着手しました。 

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